石畳の街、エディンバラ。
城から宮殿までつづくロイヤルマイルが
その窓からみえていた。

古い町並み、明るい日差し。
ビール酵母のにおいがした。

その古い建物のわたしの部屋には
ちいさくて細長い窓があった。
窓枠の白いペンキがすこしはげていて、
あけるときは力が要った。

エディンバラは天気も悪いけれど、
ときに晴れた日は、ここぞというばかりに
太陽が降り注ぐ。

わたしは毎日、この窓を開けた。
世界とわたしをつなぐ、
空間を連結させるもの。




スコットランド「自由時間」。その夜明けと夕暮れについて。
(2002年4月南部アフリカ研究会ネットワークノートより)
2004年5月 【エディンバラ再訪】   



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